自作パソコン大改造:Windows 8(64bit)でHD Graphics4000を使う


自作パソコン改造前後の構成とパフォーマンス]  [Windows 8(64 bit)へアップグレード経過

Windows 8(64 bit) Hyper-V仮想マシーン導入見送り]  [システムのバックアップと復元 
 

自作パソコン改造前後の構成とパフォーマンス
使用中のWindowsPCは、6年前自作し、その後、OSのアップグレード、ハードディスクやグラフィックスボードの交換などを行ってきましたが、最近、OSの動作や地デジチューナー付属ソフトの動作不安定が目立ち始めてきたので、不具合を改善するため、大改造をすることにしました。といっても、ゲームをやるわけではないので、程々にということですが...
改善点は次の4つ:
  1. CPUを演算速度の速いものにする
  2. メモリーを増強する
  3. グラフィックボードのグレードアップ
  4. PCケース内の温度が高め(周囲温度より、5℃程度高い、夏は特に気になります)なので、消費電力を押さえることを考えるとともに、ケースファンを1つ増設する。

改造前 改造後
CPU Intel Core 2 Duo E4600 2.40GHz 65W Intel Core i3-3225 3.30GHz 55W
RAM DDR2-800 1GB×2(2GB) DDR3-1600 4GB×2(8GB)
VGA NVIDIA GeForce210 30.5W CPU内蔵 Intel HD Graphics 4000
ケースファン 背面排気ファンのみ フロント吸気ファンの増設
本来の目的のためには、以上でよいのですが、付随的に次々と交換パーツが現れます。
  • CPUやRAMのソケットが異なるので、マザーボードを交換します。
  • 最近のマザーボードにはUltra ATA接続端子がないので、使用中の記録型DVD(Ultra ATA)に変換アダプター(Sireal ATA)をつけます。
  • 使用中のWindows 7 32bit版は、3.2GBのRAMしか管理できないので、8GBにするためには、64bit版にする必要があります。ついでに、Windows 8 64bit版に挑戦します。64bit版にした場合、現行のWindows 7 32bit版で動いていたアプリが動かなくなる可能性がありますが、Windows 8 64bit版には、Hyper-Vという仮想マシーンがついているとのこと、これを利用すればいいな!?
マザーボード GIGABYTE GA-965P-DS3 Rev1.0 GIGABYTE GA-H77-DS3H Rev1.1
記録型DVD DVR-H42LE(Ultra ATA) DVR-H42LE(Serial ATAへ変換)
OS Windows 7 32bit版 Windows 8 64bit版
改造後のパソコン構成はこちらで見られます。

改造の結果、一つのアプリをのぞいて、すべて軽やかに動くようになりました。地デジチューナーソフトの立ち上がりもよく予約録画失敗もありません。同時に、Photoshop elementsを動かしてもサクサク動きます。グラフィックボードがなくなってケース内がすっきり、ケース内の温度も、室温になり、すべてに渡って満足な結果が得られました。
Intel Core i3-3225 と 内蔵 Intel HD Graphics 4000 の威力は絶大です。

システム評価は次のようになりました。

改造前 改造後
基本スコア 3.8 5.9
(サブスコア)
1秒あたり計算 5.8 7.2
1秒あたりのメモリ操作 5.5 7.5
デスクトップグラフィックスパフォーマンス 3.8 6.5
3Dグラフィックスおよびゲームグラフィックスパフォーマンス 5.6 6.5
ディスクのデータ転送速度 5.9 5.9
ほとんど満足な結果になりました。が、Microsoft Office 2000のみがインストールできませんでした、やむなくHyper-V仮想マシーンで使おうと思って導入を試行錯誤しましたが、結局見送りました。結果、Microsoft Office 2000は捨てて、OpenOfficeに移行することにしました。

参考のため、Windows XP(32bit)→Windows 8 Pro with Media Center(64bit)までの、アップグレード経過とWindows 8(64 bit)でのHyper-V仮想マシーン導入見送り経過を書いておきます。

Windows 8(64 bit)へアップグレード経過
前提 Windows XP 32bit(DSP版DVD)、Windows Vista 32bit(Upgrade版DVD)、Windows 7 32bit(Upgrade版DVD)+Windows 7 64bit(Upgrade版DVD)を所持していて、現在、Windows XP 32bit と Windows 7 32bit のマルチブートになっていましたが、この環境を捨てて、新しいHDDにWindows 8 64bit(Upgrade版)を入れたい。 
方法
  1. 新しいHDDに、まず、Windows XP 32bit を入れ、次に、Windows 7 64bit にUpgrade、次に、ダウンロード販売を利用して、Windows 8 64bit にUpgrade
  2. 新しいHDDに、まず、Windows XP 32bit を入れ、次に、Windows 8 64bit(Upgrade版DVD) を入れる
Aの方は3ステップで\3300程度、Bの方が、2ステップで\5800程度、結局、安いAの方法を使いました。
Aの結果 新しいマザーボード、新しいHDD、古いOS(Windows XP)ということで失敗しました、結局、すでにお役済みになっていた古いHDDを引っ張り出してきて、これを仲介として、新HDDに新OSを導入しました。

[まず、古いHDDのみをマザーボードに接続する]→[古いHDDにWindows XP 32bitを(DSP版DVD)でクリーンインストールし、認証を行う]→[この状態で、新HDDをマザーボードに接続する]→[新HDDにWindows7 64bitを(Upgrade版DVD)でクリーンインストールし、認証を行う]→[古いHDD(Windows XP 32bit)をマザーボードから外す]→[新HDD(Windows7 64bit)にダウンロード販売でWindows8 64bit にアップグレードする]→[無料の Windows 8 Media Center Packをダウンロードする]

※この方法では、Windows7 64bit に Windows8 64bit を上書きアップグレードということになりますが、
Windows8 64bit をダウンロードした時点で、イメージファイルができているので、これを、DVDに焼くことができます。このDVDを使えば、従来のように、アップグレード、クリーンインストールが可能になります。

Windows 8(64 bit) Hyper-V仮想マシーン導入見送り→Open Officeの採用
前提 Windows 8 64bitのPCが出来上がり、Windows 7 32bit で使用したアプリケーションを、次々に、このマシーンにインストールしていきましたが、ナント、Microsoft Office 2000のみ入れることが不可能となりました。やむなく、Hyper-V仮想マシーンをセットして、Windows XP(32bit) または Windows7(32bit)を入れ、そこにMicrosoft Office 2000を入れることにします。
方法
  1. Windows 8 64bit にHyper-V仮想マシーンを導入します、そこに、Windows XP 32bit(DSP版DVD)を  入れるのですが、途中で、ServicePack2のディスクを要求されます。ServicePack2のディスクを用意して、読ませようとしますが、この時点から、読み取りがうまくいかず、インストールしたWindows XP 32bit の動作が不安定になります。完全には入っていないようです。ネットにつながらず、認証もできません。
  2. Windows 8 64bit にHyper-V仮想マシーンを導入します、そこに、Windows 7 32bit(Upgrade版DVD)を入れるのですが、今度は、Upgrade版が仇になります。プロダクトキーがはねられてしまいます、無視して、インストールを完了させ、ネットにつないで、認証しようとすると、Upgrade版はクリーンインストールができない旨の表示が出てしまいます。
    あと考えられる方法といえば、「先ほど使用した古いHDD(Windows XP 32bit入り)をWindows7 32bitに上書きアップグレードして、システムバックアップをとり、Hyper-V仮想マシーンに復元する」という方法。
ライセンス確認 ここで、改めて、このPC(Windows 8 Pro with Media Center)のライセンス条項(C:\windows\System\license.rtf)を確認してみます。
以下、「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」抜粋
  • 当社は本ソフトウェアまたはその複製物をお客様に販売するものではなく、その使用許諾を与えるものです。マイクロソフトのライセンス許諾の下、当社は、お客様が本ライセンス条項のすべてに従うことを条件に、一度に 1 人のユーザーが使用することを目的とし、1 台のコンピューター (ライセンスを取得したコンピューター) に本ソフトウェアの複製 1 部をインストールして実行する権利を許諾します。
  • 本ライセンス条項の対象となる本ソフトウェアは、お客様が既に使用しているオペレーティング システム ソフトウェアのアップグレードです。したがって、本アップグレード ソフトウェアは、お客様がアップグレードしようとしている当初のオペレーティング システム ソフトウェアに取って代わります。アップグレード後、お客様は当初のソフトウェアに対していかなる権利をも持たず、引き続きこれを使用したり譲渡したりすることはできません。
  • お客様は、クライアント Hyper-V を含む仮想化ソフトウェアを使用して単一のコンピューター ハードウェア システムに 1 台以上の仮想コンピューターを作成する場合、物理的コンピューターは、本ライセンス条項の目的上、別個のコンピューターとみなされます。このライセンスでは、物理的コンピューターであるか仮想コンピューターであるかにかかわらず、1 台のコンピューターに本ソフトウェアの複製 1 部のみをインストールして使用することが許諾されます。お客様は、複数の仮想コンピューター上で本ソフトウェアを使用する場合、本ソフトウェアの別個の複製を取得し、複製ごとに別途ライセンスを取得しなければなりません。
ライセンス条項を素直に読むと、[使えるのは、Windows 8 Pro with Media Centerのみ、もし、Hyper-V仮想マシーンを使う場合、そのためのOSには、新たなライセンス取得が必要、どのような目的でも、以前のバージョンは一切使用できない]と読めます。
結論 Hyper-V仮想マシーンのために、Windows 7 32bit(DSP版DVD)を買う、または、Windows 8 Pro with Media Center 64bit で動くMicrosoft Officeの新バージョンを買う意志はないので、Microsoft Office に別れを告げ、代替えソフトとして、フリーのOpen Officeを使うことにしました。

フリーのOpen OfficeはMicrosoft Officeと、基本的な互換性がありますが、細かな操作法が違っていたりするので、そのためのTipsはまた後日書くことにします。

システムのバックアップと復元
Windows XPが発売されたのが2001年ですから、11年が経過したことになります。その間、パソコンの構成自体はあまり変化はなかったものの、パーツは高性能に価格は安くなりました。OS自体も、Windows XP→Windows Vista→Windows V7→Windows 8 とアップグレードし、32bit→64bitへと移行しつつあります。変化とともに、アップグレードしていると、その変化には気づきにくいのですが、ある日、Windows XPから入れ直して新マシーンを構成しようと思ったとき、経過時間の長さに気づくことになります。今度の改造の場合は、Windows XPを新マシーンに導入する手段は、自分自身にも、ネット上にも、まだ十分残されていましたが、やがて、手がかりがなくなるときもあるように思えます。
これを回避するためには、時に応じて、システムのバックアップ-復元に慣れておくことが重要になります。
今回の、自作パソコン改造の反省の上に立って、[バックアップ-復元]の手順を整理しておきます。
バックアップ
  1. [コントロールパネル]→[システムとセキュリティ]→[ファイル履歴]→[Windows 7のファイルの回復]→[システムイメージの作成]
  2. [ここで、バックアップメディアとして、システムHDD以外の別のHDDを指定]
  3. [次に、バックアップ元として、システムHDDを指定]
  4. 実行すると、システムHDD以外の別のHDDに「WindowsImageBackup」ホルダーが出来、その中に、システムイメージが作られる
  5. 引き続き、システム修復ディスク(DVD)をつくる
復元
  1. マザーボードに、[システムイメージの入ったHDD]と[新しく購入したHDD]を接続する
  2. システム修復ディスク(DVD)からパソコンを立ち上げる
    • [日本語を選択]→[オプションの選択から「トラブルシューティング」を選ぶ]→[詳細オプションで「イメージでシステムを回復」を選ぶ]→[次へ]→[利用可能なシステムイメージが示されるので、よかったら、次へ]→[完了]
  3. 「コンピュータイメージの再適用、ディスク(C:)を復元しています」というメッセージ
  4. 復元が終了後、Windows 8が立ち上がる
注意
  1. この方法で、各種アプリケーションをインストールした状態のWindows 8が復元される
  2. 例えば、システムイメージが50GBであっても、システムがあったドライブが200GBであれば、復元先のHDDは、200GB以上でなくてはならない。これは、パーティション構成ごと、すべてバックアップ、復元が行われるためである。
  3. 復元先のHDDはなるべく購入したときの状態がよい、もし使用済みのHDDを使うのであれば、diskpartコマンドでフリーにしておく
  4. 「WindowsImageBackup」ホルダー内のいくつかのファイルは、ロボコピーではコピーできない。ここを、バックアップするためには、ロボコピー終了後、コピー・ペーストを行う。




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